働かなくっちゃ


 のところ自分の身の回りがごたごたしてきている。インプレス・ショックのあたりから立て続けに色々な問題が起きているのだが、中でもややこしいのがビザに関する問題である。

 在私は学生ビザでアメリカに滞在する資格を保っている。通常学生ビザでは働くことを許可されないので、アメリカで就職して働くためには就労ビザと呼ばれるものに切り替えなくてはならない。学生ビザの期間が切れてしまってからでは不法滞在になってしまうので、その前に切り替えの申請をしなくてはならない。私の学生ビザは1月31日で切れてしまうので、なおのこと大変だ。手続きにはある程度の時間がかかる。ぐずぐずしているとアメリカ国外に出てから申請を受理されるのを待つというややこしいことをしなければならなくなってしまう。

 っとタイムリミットぎりぎりになって会社の面接とかが転がり込んできているが、はっきり言って不安の連続だ。小さな会社の設立当初などに関わりたいという冒険心はあり、しかし、安定性その他の面で言えば、大企業の方が安心できるに決まっている。ただ、仕事に関しては、どこかの一部門というやり方ではなく、全体を見渡して、企画立案やクライアントとの折衝からやりたいという考えがある。給与明細の数字で会社の仕事をするというのはいかにもつまらない。もちろん大企業の中の一部門の中の一人としてやっていても、自分の仕事として意欲的にやっていける自信はあるが、出来れば人任せの安心よりは直接自分にかかってくる責任が目に見えるほうがいい。車体に守られる車よりも、身体が剥き出しでリスクは大きいけれど、外界の状況が直接肌で感じられるバイクの方が好きだというのと基本的には同じ考えだ。

 かし、そういう考えだけで全てを決定できないところが外国人である自分の身分のつらいところだ。この国では自分は外国人なのだということを今回はイヤというほど思い知らされた。何をするにしてもビザのステータスが問題になる。働くためにはそのための資格が必要だし、その資格を得るためにも他の資格が必要になる。仕事の好き嫌いの前に、ビザが取れるかどうかが問題になってくるのだ。

 る筋の話では会社の大きさによってビザは発給されない場合があるということになっているが、何人かの弁護士の話では会社の大きさには関係なくて、会社の経営状態だけの問題だということになっている。色々な憶測などが乱れ飛んでいて、ただひとつ確かなことは、早く申請しないとほとんどタイムリミットぎりぎりであるということだけだ。

 かげさまで最近頭が痛い。ちょっとした事でムカッとすることもある。だめだったら日本に帰ればいいんだからなんて気楽なことも言っていられない状況なんだし、いよいよどこかの紹介文に書かれたとおり、

「いつまで続くか分からないページ」

になってきたようだ。だいたい就職が決まったりしたら、「貧乏」とは言えなくなってしまうかも知れないので、タイトルは変えなきゃならないだろう。自分でいきなり事業を起こすのであれば「起業家日記」とでもすればいいようなものだが、雇われるとなると、これは「石の上にも三年講座」なんて事になるかも知れない。

 りあえずまだ受難の日々は続きそうだ。読者の皆さんは各自にやにやして動向を見守るよーに。


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