原作:宮尾登美子
脚本:高田宏治
松方弘樹
浅野ゆう子
一色紗英
黒木瞳
監督:降旗康男
 部省選定作品。いかにも教育関係者が喜びそうな七転び八起きストーリー。ヒロインの目は見えなくなるわ、弟が頭を打って死ぬわ、ショックで父親が脳溢血で倒れるわと、お約束の不幸のてんこ盛り。よくもまあこれだけ都合よく(?)不幸が続くものだと関心してしまいますね。いつも通り、松方弘樹がヒロインの父親を熱演しています。泣いたり怒ったりの熱演に汗を拭き拭き「金さん!」と呼びかけてしまいたくなります。
 んて書いておいて、でも、見終わった後はそんなに損をしたという気分にはならないんですね、なぜかというと、一色紗英と浅野ゆう子がものすごくよかったから。この2人はすごいぞ、テレビではおちゃらけた役で浅野ゆう子というキャラクターを売っていたようだけど、この作品の中ではもう思う存分に自分の演技力を見せつけています。いい仕事をしていますよ。それからなんといってもヒロインの一色紗英が滅茶苦茶かわいい。烈という名前に負けない激しい一途さをもった少女を熱演。優等生的な演技も見られたけれど、嫉妬に身を焦がし泣き叫ぶシーンの表情は圧巻です。私もこんな女の子に想われてみたい。
 ういうわけで、今ごろになって一色紗英の魅力にやられてしまいました。ただの美少女ではなかったのですね、これからが益々楽しみです。
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